鎌倉山 四季の風音

鎌倉山の庭には、
周囲を囲むように梅の樹が配置されています。

早春の2月、梅の樹は美しい花を咲かせ、
その香りが辺り一面に漂い、
心を酔わせるほど華やかで優雅な香りを放ちます。
時が流れ、今は初夏の日差しを浴びて
梅の実が大きく膨らみ、
梅雨とともに成熟し、
豊富な栄養が行き渡った梅の実が収穫の時を迎えます。

私たち自ら収穫する梅の実は、
丁寧に下処理を施し、
リキュールに漬け込みます。
時間をかけて季節の移ろいを楽しむように、
熟成させていきます。
そうして完成した梅酒は、
香り豊かで深い味わいが広がり、
一杯ごとに、
この鎌倉山の自然の恵みが感じられる一品です。

梅の花の頃は、その香りに心を酔わせ、
熟した梅の実を使った梅酒の味わいに心を酔わせる。
これこそ、贅沢な自然の恵みの楽しみ方です。

そろそろ6月、
紫陽花の季節が近づいています。
雨に濡れる鎌倉の風景は、
一年で最も美しい時期のひとつです。
雨のしずくが紫陽花の花びらに輝き、
庭全体が幻想的な雰囲気に包まれます。
自然と調和した鎌倉山の美しさを、
ぜひ皆様も感じていただきたいと思います。